看護師による不整脈の原因・症状・治療法など徹底解説

突然死の危険 ブルガダ症候群

ブルガダ症候群 という言葉を聞いたことはありますか?
大部分の方は初めてではないでしょうか?


比較的最近、提唱された病気の概念です。
「特発性心室細動」として、1990代に、スペインのブルガダ兄弟によって発見され報告された病気です。


特徴的な心電図の波形「ブルガダ型心電図」が見られます。



ブルガダ症候群の症状は?


夜間に突然心停止や心室細動がおこり、不幸なことに亡くなってしまうことがあります。


日ごろ寝坊などしないのに、朝なかなか起きてこないため家族が起こしに行ったら、亡くなっていた・・・
昨日までは元気だったのに、持病もなかったし、ということが多いと言われています。
今まで原因不明で「ぽっくり」亡くなっていた方のうち、生前ブルガダ症候群と診断されていなければ、死後に原因を調べることは不可能です。


中年以降になれば脳卒中や心筋梗塞などの原因も高まってきますが、
ブルガダ症候群は若年層である、20歳代から50歳代におこる突然死の原因の可能性があります。
男女比では男性に多いと言われています。


心電図で発見できるブルガダ症候群


ブルガダ症候群は無症状であっても、特徴的な心電図波形が見られます。


心電図の胸の部分に付ける「胸部誘導」という波形に、特徴的な波形が確認できます。
検診で取った心電図で発見されることが多く、要精査の場合はさらに詳しい検査を受ける必要があります。
無症状のまま経過するケースが多いといわれています。



ブルガダ症候群の原因は?


心筋細胞の細胞膜に、心筋を動かすための「イオン」をやり取りする「チャンネル」が存在します。
その、「チャンネル」形成に関与する遺伝子に異常がある病気と考えられています。


遺伝子の変異により、心臓の電気的な動きが不安定になることによって心室細動などの危険な不整脈が起こると考えられています。


分かりやすく説明すると、「活動電位持続時間」という心筋細胞が興奮する時間が心臓の内膜側と外膜側で異なってずれてしまうために秩序ある電気活動が乱れ、不整脈が起こるようです。



ICD(植え込み型除細動器)による治療


ブルガダ症候群の治療は、現在のところICD(植え込み型除細動器)で危険な不整脈発生時に対応できるようにすることが確実な治療と言われています。


しかし、心電図をとっただけで「危険」と判断され、一回も不整脈を起こしたことが無いのに、いきなりICD(植え込み型除細動器)の手術をすることはありません。


ガイドラインに基づいて

  • 45歳以下で突然死した家族がいる
  • 失神発作や夜間苦しそうな呼吸をしていたことがある(瀕死期呼吸)
  • 心肺蘇生を受けて回復した既往がある
  • 心電図で多形性心室頻拍・心室細動が記録されている

等の、症状やエピソードから必要性が検討されます。


いかがでしたか?
夜寝ている時や、乗り物運転中に急に失神・突然死が起こったら・・・と不安ですね。


心電図でブルガダ症候群が疑われることがほとんどですので、定期的な健診心電図は必要ですね。
ご家族が思い当たる亡くなり方をしている方は、専門病院を受診して診断を受けられると不安も少なくなるのではないでしょうか?
日々の安心のため受診をおすすめします。


心電図について詳しくはこちらの記事






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