看護師による不整脈の原因・症状・治療法など徹底解説

不整脈 心臓ペースメーカーを含む
「植え込みデバイス」の治療

医療の進歩により、失神を起こすような危険な不整脈も、機械による治療が可能となっています。
おなじみの心臓ペースメーカーを含む
植え込みデバイス」と呼ばれる機械です。


心臓ペースメーカーという用語は不整脈をお持ちでない方にも認知度が高くなってきました。
しかし、治療の本質やペースメーカーの働きよりも
「携帯電話が使えない」といった、若干誤った情報と関連付けて覚えておられる方が多いような印象です。


今回は、心臓ペースメーカーを含む「植え込みデバイス」の治療について解説していきます。



「植え込みデバイス」とは 種類は?


「植え込み」といっても、機械をどこに入れるのでしょうか?
心臓の中に植え込むわけではありません。
体格や利き手、血管の走行によって本体の植え込み場所は医師が決定します。鎖骨の下の皮膚の下に入れることが一般的です。
本体から、「リード」と呼ばれる電極を、血管を通して心臓の中に入れて留置します。


不整脈治療の植え込みデバイスの種類は3種類です。

  • 心臓ペースメーカー
  • 植え込み型除細動器
  • 両心室ペースメーカー(植え込み型除細動器の機能を合わせもったタイプもある)

この他、植え込み型ホルター心電図といって、治療器具ではありませんが常時不整脈を記録するためのデバイスもあります。



心臓ペースメーカーの適用となる病気は?


心臓ペースメーカーの適応は、脈が遅くなるタイプの不整脈です。
心臓のペースメーカー細胞に異常があり、心臓を拍動させる信号を発生させる機能の異常、または心臓を動かすペースメーカー細胞は元気でも、電気信号の通り道が寸断されているなどの異常です。


病名の主なものは

  • 完全房室ブロック
  • 洞機能不全症候群
  • 除脈性心房細動 

異常がある場所によって、心房(心臓の上の部屋)・心室(心臓の下の部屋)両方にリードを入れるか、心室だけかが違います。
寝ている時だけ脈が遅くなる、正常の脈と不整脈が入れ替わるときだけ脈が遅くなる等の不整脈の場合、ペースメーカーが脈が遅くなったことを感知し、必要な時だけ働くようなシステムとなっています。


心臓ペースメーカーはかなり小さくなっています。
電池寿命もペースメーカーの働き方によって違いますが、かなり長くなってきています。
手術は、通常局所麻酔で行います。
入院期間も短く、多くの場合は1泊2日〜1週間以内となっています。


植込み型除細動器の適応となる病気は?


植え込み型除細動器の適応は、致死性不整脈と呼ばれる危険な不整脈です。突然発作的に起こる、失神を起こす不整脈です。
不整脈を感知した時に、直ちに心室に強い電気ショックを与え不整脈を止める働きがあります。
心臓ペースメーカーとしての機能も備えているので、除脈性不整脈を併せ持っている方も適応になります


病名の主なものは 心室細動です。


入院期間や手術麻酔の方法は、病気によって異なります。



両心室ペースメーカーの適応となる病気は?


心不全の患者さんが適用となります。


心臓の外側、心室・心房、3か所に電極を留置し、心臓の外・中から信号を送り、弱った心臓のポンプ機能を補助する治療です。
心臓ペースメーカー、植込み型除細動器両方の機能を兼ね備えていますので、病気や不整脈の種類によって機能を設定します。


入院期間や手術麻酔の方法は、病気によって異なります。


機械の設定や、不整脈の観察は痛くない!
植え込みデバイスを入れても、不整脈が完治するわけではありません。
不整脈出現によって起こる合併症や、症状を抑えるための対処療法です。
病気によっては、薬物療法と合わせて治療を継続する必要があります。


また電池の寿命、不整脈がどれくらいの頻度でおこっているかを調べたり、機械の設定変更はペースメーカーをチェックする機械でコンピューターにデータが転送されるような仕組みになっています。



「デバイス植え込み治療」の後、気をつけること


携帯電話を使えない事はありません。
デバイスは、強い磁場が発生するような場所においては、影響受けることがあります。


日常生活の注意事項は、病院でもらうパンフレットや機械メーカーのホームページなのにかなり細かく書かれています。恐れることなく出来る限り通常の生活を送ってください。


ペースメーカー手帳を携帯して安心を!


デバイス植え込みを受けたら、手帳が発行されます。氏名、機会の種類、設定、病院名などが記入されています。
他の病院を受診するときは提示してください。
携帯していると安心です。
(注意:身分証明書にはなりません)


いかがでしたか?今回はデバイス植え込みについて解説していきました。
植え込みデバイス関連は、患者さんの会も充実しています。ぜひネットで情報収集してみてくださいね。






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