看護師による不整脈の原因・症状・治療法など徹底解説


疲れ知らずの心臓 動きの仕組みとは?


心臓は1分間に平均60回、1時間に3,600回、1日に約9〜10万回収縮を繰り返しています。
人生80年とすると、一生の間に心臓のポンプが打つ回数は約30億回!膨大な数ですね。


寝ている間も途切れることなく動き続ける心臓。
動き続けても疲れを知らない心臓。
手足と違い、人の意識や意志で心臓の動きや速さをコントロールするのは不可能ですね。


心臓の仕組みはどうなっているのでしょうか?心臓はどうして動き続けることが出来るのでしょうか?


解説していきたいと思います。



心臓の働き 秘密は筋肉と電気にあり


心臓は心筋という、特殊な筋肉でできています。


筋肉は人の意識で動きをコントロールできる随意筋と、できない不随意筋とに分類されます。
心臓は心筋とよばれる心臓独自の筋肉からできています。
不随意筋は自律神経にコントロールされています。
心臓を含む内臓の筋肉は全て不随意筋です
心臓の筋肉は特に「疲れにくい」性質があります。


心臓は、4つの部屋から構成されている
上の二つの部屋を心室・下の二つの部屋を心房といい、壁で左右に仕切られています。


  1. 全身から帰ってきた血液を集め(右心房)
  2. 肺に送り出し(右心室)
  3. 酸素と二酸化炭素を交換して再度心臓に戻し(左心室)
  4. 最後に全身に送り出す(左心房)

の4つの部屋です。
全身に血液を送り出す役割のある部屋(左心室)は、もっともポンプのパワーが必要で、筋肉でできた壁も分厚くできています。



心臓を動かす指令、それはなんと電気

心臓の決まった場所に、微弱な電気を発生する「ペースメーカー細胞」があり、その電気が心臓全体に伝わり、心臓全体を動かしています。
とはいっても、全ての心筋が一斉に収縮してしまっては、ポンプの役割は果たせません。
心臓の上の部屋(心室)から出された電流が、順番に心臓の下側(心房)に伝わり、順序良くすばやく心筋を収縮させることで心臓全体がポンプの役割を果たします。


電気ウナギでもないのに、なぜ細胞から電気が発生するんだ?と疑問に思いますが、実は人体には電気を発生させる箇所がいくつかあります。

脳波や心電図はそのごく微弱な電流を拾って、記録することで検査ができています。



心臓は筋肉が丈夫で健康なだけでは動かない
心臓の筋肉がいくら元気でも、指令が無ければ動けません。
指令となる電気が発生しない状態、電気の流れがせき止められる状態、電気の流れ道がおかしい状態など、電気系統に異常があれば正常な鼓動を打たないのです。


自分で動かせない心臓 脈の速さ調節の仕組み

鍵は交感神経と副交感神経


戦闘状態、緊張、興奮、精神的な高揚が起こると、
「活動の神経」といわれる交感神経が活発に働きます。
交感神経が活発になると、心臓を動かすシグナルが発信され、ペースメーカー細胞が電気をたくさん作りだし、結果的に脈拍が早くなります。


睡眠中、安静時、安心した状態では、
「リラックスの神経」といわれる副交感神経が活発に働きます。このため、心臓の拍動がゆったりとなり、脈拍が減少します。



進化の歴史から生まれた素晴らしい機能


進化の歴史の中で、敵に襲われたり獲物を狙うとき、瞬時に交感神経を活発化させ身体能力を高める働きが生まれたのでしょう。
交感神経が活発になると、瞳孔が開く、消化管(腸など)の動きが抑制させるなど、心拍数を上げる以外の作用もあります。
暗いところでも敵や獲物が良く見えるように、腸の動きを止め骨格筋(手足、体幹など)の動きにパワーを集中させるためでしょう。


逆に安全が保たれているときには、身体を休め、休息を十分取れるようになっています。


この、交感神経、副交感神経の働きがバランスよく機能していればいいのですが、過度のストレスや睡眠不足など、交感神経優位すぎる状況が続けば体に不調をきたすことがあります。


それが心臓に及ぼす影響で脈が乱れる、脈が速すぎるなどの不整脈といえます。


まとめ


いかがでしたか。心臓が動く仕組みについて解説してみました。
基本的な仕組みを理解していただければ、不整脈や心臓の病気についての理解も深まると思います。






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