看護師による不整脈の原因・症状・治療法など徹底解説

不整脈が起こる原因とは?


不整脈が起こる=心臓が悪い  でしょうか?
実はそうではありません。


心臓はなぜうごくの?

という記事にお示ししたポイントは、
  • 心臓は心筋という特殊な筋肉でできている
  • 心臓を動かす指令は電気刺激
  • その電気信号は心臓の中のペースメーカー細胞によって作られている

でしたね。


不整脈は電気系統の異常、障害といえます。
例えると、ピカピカの新車で車体に全く異常がなくても、バッテリーを積んでいない車は動きようがありませんよね。


不整脈の原因として最も多いのは、実は加齢に伴うものや、先天的な体質的なもの
つまり心臓の筋肉や構造には関係ないものなんです。
ただし、心筋梗塞などの病気を起こしたあと、心臓の筋肉の一部が周りの正常な筋肉組織と変化してしまっている場合に、不整脈を起こすことがあります。


ここからさらに詳しく不整脈の原因について解説しましょう。



電気が作られない・作られ過ぎる・通り道がおかしい・電気系統の故障

不整脈の成り立ちを、子供でも分かる表現で表せば
電気が作られない・作られ過ぎる・通り道がおかしい・電気系統の故障
となります。


電気が作られない 脈が極端に遅くなる不整脈


ペースメーカー細胞から電気刺激が出ない、または出にくくなっている状態です。


  • 副交感神経、別名「リラックス神経」が異常に活性化した状態
  • 心臓の病気(心筋梗塞、心筋炎、心筋症など)
  • 心臓手術などの外科的処置によってペースメーカー細胞が傷ついた状態
  • 甲状腺機能低下症

などが原因にあげられます。ある種の薬が脈を遅くしすぎることもあります。
病名として代表的なものは、洞機能不全症候群、甲状腺機能低下症、ジギタリス中毒などです。


電気が作られ過ぎる 脈が極端に早くなる不整脈

ペースメーカー細胞が電気信号を過剰に送っている状態です。


緊張や過度のストレスなど交感神経 別名「戦闘神経」が活性化した状態

  • 貧血や脱水
  • 甲状腺機能亢進症

貧血や脱水に関しては、「脈を速くせざるおえない」といった身体状態と言った方がいいかもしれません。
血が薄かったり、酸欠状態だと動物は正常な思考を保ったり、行動することができません。血の薄さや、酸素の少なさを「血を早く循環させて補う」防御反応と言えます。


病名として代表的なものは、甲状腺機能亢進症 ・ 高度貧血 ・ 脱水状態などです。



電気の通り道がおかしい 電気刺激の途絶、乱脈

心臓を効率よく拍動させ、ポンプ機能を果たすために電気は決まった方向に流れていきます。
しかし、電気の乱脈、途絶などが起これば指示系統が乱れてしまいます。


  • 異常な回路が出来ている状態
  • 心臓の筋肉が一部硬くなったり線維化している状態
  • 心臓の変形

病名として代表的なものは、完全房室ブロック・心室頻拍・心房頻拍・弁膜症による心肥大・WPW症候群などです。


電気系統の故障

電気刺激が全く系統だった動きをせず無秩序な状態と、出なくていいところから電気信号が出てしまっている状態です。


前者の代表的なものは、心室細動という致死性不整脈です。
心臓がけいれんしたような状態になり、ポンプ機能を果たしていません。


後者の代表的なものは、心房細動 ・ 心室性期外収縮という不整脈です。


それ以外の原因いろいろ

カルシウムやカリウムなどの電解質と呼ばれるミネラルは、心臓の筋肉の収縮と電気刺激伝達に重要な役割を果たしています。
ある種の薬剤や腎機能悪化によるカリウム値の上昇などは、危険な不整脈の原因になります。
ただし、この原因は普通に日常生活を送っている人はほとんどないと言っても良いでしょう。


慢性的な高血圧状態で、常に心臓に負担がかかっている場合にも不整脈を起こす可能性があります。


まとめ
不整脈は難しいでしょうか。
たしかに目に見えないだけに、イメージがつきにくく理解しにくいですね。
出来るだけわかりやすく、不整脈を解説していきます。
不整脈と診断された方もそうでない方も「恐い理由」「恐くない理由」を知っていただければ嬉しいです。