看護師による不整脈の原因・症状・治療法など徹底解説

動悸がどの程度か、どのような性質かによって不整脈の識別ができます。
識別方法は?

ドクン!動悸を感じたら危険?不整脈とは?


結論から言います。


動悸=不整脈 ではないのです。


え!じゃあこの胸の脈打つ感じはなんなの?と混乱される方もいると思います。


正確には、自分の心臓の拍動を自覚することを動悸といいます。
脈が乱れているかは関係ないのですね。
動悸がするとそれが「病気」かというと、NOです。
運動や緊張時などの生理的な動悸は、正常な体の反応ですので不安はありません。
問題は、「病的な動悸」かどうかです。


動悸の不快感と不整脈の危険度 は相関が無いことが多いのです。



病的な動悸=不整脈の可能性が強い

ドクン!ドクン!という心臓の鼓動を感じた場合、それがどんな性質か、よーく観察してみて下さい。
ゆったりとした体勢で椅子に座るか、横になって下さい。
片方の手首の脈の振れるところ(動脈)にもう片方の人差し指から薬指の3本をそっと添えてみて下さい。
時計を見ながら、1分間、脈拍が触れる数とリズムを見ていきましょう。


次から、脈拍の速さ・リズム・症状別に危険性を見ていきましょう。


危険が少ないと考えられる動悸の一例


  • ドクン!またはドキッ!とする強い動悸が1発だけある場合

心室性期外収縮という、正常な脈の間に強い拍動が起こるような不整脈です。
症状がまれな場合、ほとんど危険はありません。


  • 脈拍が60回/分以上で規則正しい、安静で徐々に収まる

洞性頻脈といって、正常な脈拍が早くなる、という不整脈です。
ポイントは「徐々に治まること」です。
ただし、いつも脈拍が多い場合は甲状腺の異常によることもありますので、かかりつけの医師に診てもらってください。



危険が高いと考えられる動悸の一例

  • きっかけがなく突然始まる早鐘を打つような鼓動

上室性頻拍 ・ 心室頻拍 ・ 発作性心房細動 
などの可能性があります。
息苦しさを伴うこともあります。
特徴としては脈の速さが100回/分近くまたはそれ以上になり、突然始まります。自然に治る場合は急に症状が良くなります。
自然に治らない場合は、すぐに受診が必要です。


  • ふらふらする、目の前が暗くなる

上室性頻拍・心室頻拍・発作性心房細動 のうち極めて脈拍が早いタイプ、洞機能不全症候群、完全房室ブロック などの可能性があります。


脈が速い、遅いにかかわらず目の前が暗くなるような症状の場合は直ちに受診が必要です。
脈が極端に遅くなるような不整脈や、早くなりすぎて脳への血流が少なくなっている状態の可能性があります。


なお、失神を起こした場合は原因は分からなくてもすぐに受診が必要です。


まとめ
動悸=不整脈 ではないことがお伝えできましたでしょうか?


日常の診療でも、動悸が主な症状の患者さんは少なくありません。
その中で、直ちに治療が必要な、更に緊急処置が必要な不整脈は少ないです。
精神的要因やストレス、緊張によるものや、貧血・脱水等他の原因の二次的な症状が多いものです。


動悸や不整脈は目に見えないものですから、不安はひとしおだと思います。しかし、心電図を取れば動悸や不整脈は「目に見えるもの」に変り対応可能です。
不安がある場合は、早めに病院を受診して心電図などの検査を受けてください。